「買主がいます!」と言う不動産会社に売却依頼してはいけない3つの理由

「このエリアで物件探ししている買主さんたくさんいます」は本当か?

「家を売りたい…でも(売却を依頼する)不動産屋さんの選び方が分からない」というのは誰しも悩まれることではないでしょうか。

いくつかの不動産会社に相談してみる中で、「うちならこのエリアに物件を探している買主さんいっぱい抱えていますよ!」という不動産会社がいます。

渡りに船の申し出で、とても魅力的にうつるかもしれません。

しかしほとんどの場合、その業者に依頼してもすぐに買主が見つかることはありません。

ここではその理由を知るとともに、どうやって不動産会社を探せばいいかみていきましょう。

【理由1】本当は買主なんていない。不動産屋は売却依頼を取ることに必死

もっとも分かりやすい理由が、そもそもそんな買主(候補者)なんていないというケースです。

ではなぜこんな営業トークがまかり通るかというと、いくらでも言い訳ができるからです。

正式に売却依頼をしてからワクワクして待っていると、「買主に物件をご覧いただいたのですが、間取りがお気に召さなかったようで…」「もっと条件のいい物件が見つかりまして…」といくらでも言い訳ができます。

本当にそんな買主がいたのか?ということも確認しようがありません。

そもそも、そんなに買主を抱えているのに、他の物件を紹介せずにただあなたの自宅を待っているというのはそんなにあることではありません。

「あなたの家を買いたい」チラシはほぼ嘘。不動産屋が売却案件に必死な理由

【理由2】そのエリアで探していてもあなたの物件を買いたいかは別

本当にそのエリアを買いたいけれど、これといった物件がないというケースもあります。

特に、有名なブランドマンション限定といった場合や、戸建てだけど学区限定でかなり範囲が狭まっている状況です。

ただ、同じエリアだからと言ってあなたの物件が気に入るかどうかは別問題です。築年数、設備、広さ、接道、周辺環境、階数…などなど、不動産を買う側からすればチェックしたい点はいくつもあります。

マイホーム購入は大きな金額が動く取引です。家を買おうとした時を思い出してみると、マイホームを買う時にさまざま悩まれた経験をお持ちの方も多いはずです。

「このエリアで探しているお客さんがいます」というのは、決して「あなたの家を買いたいと言っている」と同じ意味ではありません。

そもそも、本当にあなたの家限定で探しているなら、とっくの昔に不動産会社が「売りませんか?」とアタックしてきているでしょう。

買主がいるはずなのに、SUUMOなどの物件情報サイトの広告が前提だった…

こんな実話もあります。ある売主さんが不動産会社A社から「買主がいます」という営業を受け、後日その業者と話をしたようです。

売主さんが「うちの物件に興味を示す買主さんは何人いるんですか?」と聞くと、不動産業者は「弊社はSUUMOやat-home、HOME’Sなど物件情報サイトに広告を出しますので買主さんはたくさん集まりますよ!」と言ったのです。

自社で顧客がいるという前提だったのに、結局、インターネットで買主を募集するということだったようです。

「あれ、買主さんがいるんじゃなかったんですか?」と聞けば「えーと、確かにこのエリアで探されている方はいますが、もしその方がダメだった場合にネットでも募集をかけておいた方がいいですよね?」と言われたのです。

その後、自社顧客(抱えている買主さん)の具体的な話は一切なく、初めから(どの業者でもできる)インターネット広告ありきで話が進められたとのことです。

「このエリアで探しているお客さんがいる」という言葉は業者側からすれば便利です。どの不動産会社にも、現在対応しているお客さんがいればこの言葉が使えますからね。

【理由3】元付業者より、客付業者の方が買主候補者の数がはるかに多い

不動産会社には、物件ごとに2種類います。売主側の不動産屋である「元付仲介業者」と、買主側の不動産屋である「客付仲介業者」です。

不動産取引の仕組みとして、元付仲介業者(売主の不動産会社)が、売主から売却物件を預かれば「REINS」(レインズ)というシステムに物件情報を登録します。

すると、全国津々浦々の不動産会社にその情報が知れ渡ります。どの不動産屋さんも、REINSで物件情報を共有する仕組みがあるのです。

つまり、元付仲介業者1社で販売活動をするのではなく、その他大勢の客付仲介業者がいたるところで買主を探してくれるのです。

もちろん、元付仲介業者が自分で買主を見つける活動を行いますが、それ以上に多数の客付業者がお客さん(買主)を見つけてくれる確率の方がはるかに高いでしょう。

買主を見つけるのは客付仲介業者の仕事!その業者「囲い込み」してない?

例えば、不動産屋さんが「うちにはこのエリアで探されているお客様が5人もいます!」という営業をかけてきたとしましょう。

でも、このエリアを対象とする客付業者が100社あったとしたら、各社1人のお客さん(買主)を紹介するだけで100人の候補者です。客付業者が買主を連れてきてくれる可能性がはるかに高いのは言うまでもありません。

その意味で、「うちには買主さんたくさん抱えていますよ~」という営業の言葉はあまり意味がないともいえるのです。

むしろ、売却を依頼する不動産会社(元付業者)は、買主を直接見つけるのが一番の仕事ではありません。真っ先に期待されるのは、客付業者からの問い合わせに瞬時に対応するスピード感や、値下げ交渉に対応する能力などです。

「自社で買主を抱えている」というところは、自社で買主をみつけることで、売主からも買主からも仲介手数料を得る「両手仲介」にこだわるあまり、「囲い込み」という背任行為をする危険もあります。

 

 

客付業者から買主候補者の紹介を受けても、「先ほど申し込みが入りまして…」と買主の紹介を断り、自社で買主を見つけることにこだわるのです。気を付けましょう。

買主がいる・いないに関わらず、信頼できる不動産屋さんに売却依頼を!

少しうがった見方をしてみましたが、本当にいるかどうか分からない買主を信じて、それだけで依頼することには危険が伴います。

「買主がいる」と言われるとどうしても飛びつきたくなる気持ちになりますが、そこは一旦冷静に考え、その他の点も含めて信頼できる不動産屋さんに依頼しましょう。

繰り返しますが、買主を見つけてくれるのは、なにも売却を依頼した不動産会社だけではありません。むしろ、その他の不動産会社(客付仲介業者)の方がお客さんを抱える数は多いのです。

「すぐに買主候補者を紹介できます」という営業トークを受ければ、「知り合いの不動産屋さんに売却をお願いする予定なのですが、そちらに買主様を紹介してくれますか?」と言ってみるとその反応で業者の姿勢が分かります。

「いや~うちで売却依頼を受けないと、買主様を紹介できません」という“完全な嘘”をつかれればその業者は辞めておきましょう。

また、どうしても気になる場合には「そんなに自信があるなら2週間だけ販売活動お願いできますか?」と言ってみて、短期間での売却活動を任せるのも一案かもしれませんね。

「専任媒介」にこだわる業者はお断り。一般媒介で2社以上に依頼しましょう

特に「買主がいます」といった営業を仕掛ける不動産会社の場合、売主との間で「(専属)専任媒介」という契約を結ばせたがる傾向にあります。

売主が不動産屋さんに売却を依頼する際には、「媒介契約」というものを結びます。これがあって、初めて売却活動がスタートします。

その契約には、大きく「(専属)専任媒介」「一般媒介」の2(3)つがありますが、専任媒介は「売主様はうちだけに依頼し、他の業者に売却依頼することを禁じます」という契約です。

 

 

専任媒介契約は、不動産会社にとって“オイシイ”契約です。契約が決まれば必ず自社が取引に入れるからです(逆に、一般媒介は「売主様は、他の不動産会社にも売却を依頼することができます」というものです)。

「1社にしか依頼しない分、不動産屋さんぜひ頑張ってね」と販売活動を精力的に実施することが期待できるといわれることもありますが、1社が取引をコントロールすることになるため「囲い込み」の温床にもなります。

よっぽど信用できる業者でない限り、専任媒介にこだわる業者はお断りしましょう。一般媒介契約で、2社(もしくは3社)の不動産屋さんに売却を依頼するのが、売主の立場としては安心ですね。

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